マルタのペットボトル回収制度BCRSを解説|回収機の場所・使い方・失敗談も紹介

マルタのBCRS回収機 マルタ

マルタで暮らし始めると、毎日のように買うのが2リットルのペットボトルの水。そして気づくのが、レジで会計する際に10セントが上乗せされていたということ。

実はこれ、空き容器を返すと戻ってくるデポジットなんです。

この記事では、マルタの空き容器回収制度(BCRS)の仕組みと、私が実際に回収機を探し回って、何度も失敗した体験をまとめます。マルタ留学やワーホリで、自炊や水の買い置きをする方の参考になればうれしいです。

マルタの空き容器回収制度「BCRS」とは?

BCRS(Beverage Container Refund Scheme)は、飲料容器のデポジット制度。公式サイトによると、2022年に始まりました。

  • 対象の飲み物を買うと、価格に10セント(0.10€)が上乗せされる
  • 空き容器を回収機などに返すと、10セント分が戻ってくる
  • 戻ってくるのは現金ではなく、バウチャー(割引券)
  • 対象は、プラスチック(PET)、金属(スチール・アルミ)、ガラスの飲料容器

たとえば、1.00€の水は、レジで1.10€を支払います。でも水が入っていたプラスティックボトルを返せば、実質の値段は1.00€です。

ミネラルウォーター、ジュース、ビールなどで、この制度が使われていて、レシートや値札に「BCRS Refundable Deposit」と書かれていることがあります。

BCRS Malta公式サイトでは、商品のバーコードを入力すると、回収対象になるかどうか確認することができます。

留学生にも関係ある?

マルタの水道水は硬水で飲用可能ではあるのですが、私は飲み水や料理にはミネラルウォーターを使っていました。
2リットルのボトルを毎日のように買い続けると、あっという間に空きボトルがたまっていきます。

もちろん、プラスティックゴミの回収日に捨ててもいいのですが、「デポジット分を回収したかった」ことと、「マルタならではの経験としてぜひやってみたかった」というのが正直なところ。

旅行者でも留学生でも誰でも、水などの対象商品を買えば、誰でもデポジットを回収できます。

旅行など短期の滞在の場合は、わざわざデポジットを受け取りに行く人は、少ないかもしれませんが、半年や1年の滞在では少しのコストも馬鹿になりません。20本ペットボトルがたまったら、2.00€分ですから。

ちなみに、のちにヨーロッパを旅行しているときに同じような機械を街中で見かけ、ヨーロッパではわりと一般的なシステムであったことを知りました。

空きボトルの捨て方にルールはあるの?

マルタでも廃棄ルールはあります。日本同様に分別ゴミルールに従って指定日に出すか、BCRSへ持っていくかです。デポジットを取り戻したいなら、回収ボックスにもっていくしかありません。

  1. 指定のゴミの日に捨てる(ペットボトルと缶は週1回、ビンは月2回)
  2. 回収ボックス(BCRS)に持っていく

ごみ箱からペットボトルなどを拾っている移民らしき人も時々見かけました。彼らはデポジットを稼ぐために大きなゴミ袋を持ってBCRS対象の空き容器を探しています。

回収ボックスの場所

BCRSの回収機は、街中やスーパーの駐車場などに設置されています。ただし数が多いわけではないため、あらかじめ場所を確認しておくのがおすすめです。

私のアパートの近くには、徒歩5分と徒歩15分の場所にありました。街中で見かけた印象だと、人が集まりやすい場所に設置されている印象を受けました。

  • 街の中心地のバス停の近く
  • Lidl・Welbee’s・SPARなど、大きなスーパーの駐車場

設置場所は、BCRS公式サイトから探すことが可能です。

BCRSの使い方:ペットボトルと缶は投入口が違う場合もある

回収機の投入口は、「ペットボトルと缶兼用」、「瓶のみ」、「ペットボトルのみ」の3種あります。

  1. 対象の機械の前で、容器を1本ずつ丸い投入口に置く
  2. 中で回転してバーコードを読み取ってくれる
  3. バーコードが認識されたら、自動的に機械の奥に落ちていく
  4. すべてのボトルを入れ終わったら、画面に表示される「Print Voucher」(バウチャーを受け取る)か、「Or Donate」(寄付する)を画面タッチで選択する
  5. バウチャーを選択した場合は、レシートのような紙が印刷されて出てくる
  6. バウチャーの有効期限内に、スーパーなどで買い物するときに出すと、その金額が割引になる

読み取らせるコツ

ボトルをおいても、認識しないことがありました。スタッフさんに教えてもらったコツは、次のとおりです。

  • ペットボトルはふたを閉めておく
  • ペットボトルや缶はつぶさない
  • 1つずつ読み取らせる(機械が回収対象品であると認識すると奥に落ちるようになっている)

日本では、ペットボトルはつぶして捨てるのが一般的ですが、マルタでは逆です。つぶすと、バーコードが読み取れなくなります。

スムーズに読み取れればいいのですが、なぜか読み取りに時間がかかることがあったり、1本1本スキャンさせる必要があるので、他に利用者がいると、自分の番が来るまで、結構待つハメになります。

私の失敗談 | 満杯で使えなかった話

実は、最初からうまくいったわけではありません。

1回目:20本の2リットルボトルを持って

いざデポジットを取りに行こうと、溜めておいた2リットルのボトルを20本ほどゴミ袋に入れて、いつもより早起きして、徒歩5分の回収ボックスへ歩いて向かいました。

到着すると、私と同じように大量のボトルの袋を持った人が何人か待っていました。ところが、回収口に入れている人は、誰もいません。どうやら満杯で、回収ボックスが動いていないようでした。

仕方なく、大きな袋をサンタクロースのようにかついで帰りました。

2回目:Lidlへ買い物のついでに

ある日、Lidlへ買い物行ったとき、BCRSが設置されていることに気づきました。

また満杯になっている可能性を考えたら「もう歩いていきたくない」と思っていたので、Lidlへ買い物に行くついでにペットボトル5本ほどを持って、バスでLidlへ向かいました。

駐車場にある回収機に行ってみると、明らかに満杯で、周りにペットボトルや缶が入った大きな袋があふれ、周辺にも容器が散らばっていました。

「また、リサイクルできないのか…」。わざわざ持ってきたのに、悔しさがこみ上げました。

ようやく使えた日 | スタッフに助けてもらった

ある日、別のBCRS回収機の近くを散歩していたら、回収ボックスの近くにスタッフらしい人がいるのを見つけました。前からここにあるのは知っていたけれど、もし使えなかった場合は坂道を登ってペットボトルを持って帰らなければいけない場所にあったので、使ったことはありませんでした。

でも、スタッフさんがいるなら、「ちゃんと稼働しているかも!」と思い、一旦、坂道を上り家に戻り、試しにボトルを3本ほど持っていきました。

どうやら機械は正常に動いている様子。
初めての利用はペットボトルの読みとらせ方が分からず、何度もペットボトルが戻ってきてしまったのです。

が、スタッフが助けてくれました。その時、初めて「バーコードを読み取っていること」「ふたを閉める」「つぶさない」「1つずつ」のコツを、教えてもらいました。

3回目のチャレンジにして初めてリサイクルできたのです。

回収ボックスを上手に使うコツ

私の経験から、次のことを、おすすめします。

  • 一度に大量に持っていかない。 満杯で使えないことが頻発。そのとき、持ち帰る負担が大きいため、買い物のついで程度に寄るのが現実的
  • 複数の回収ボックスを、候補にしておく。 私は4か所を使い分けた
  • スタッフがいる時間帯に、出会えたらラッキー。 時間帯は、見つけられなかったので、法則は分かりません
  • ボトルは、つぶさない、ふたを閉める
  • ワインのびんは、買ったお店で回収してもらえるらしい(聞いた話です。【公式情報の確認:ガラスの扱い】)

ちょっと一息:マルタのビール「Cisk(チスク)」

回収する缶の話のついでに。マルタのビールといえば、Cisk(チスク)。軽い飲み口で、ビールが苦手な人でも飲みやすいマルタの国産ビールです。

中でも私のお気に入りは、フルーツフレーバーの「Cisk Chill」。レモン、ベリー、ジンジャー&ライムなどの種類があり、ジンジャーエールのように軽な飲み口です。もちろん、缶はBCRSの対象です。

まとめ|BCRS利用前に知っておきたいこと

BCRSは飲料容器のデポジット制度
対象商品を買うと10セントが上乗せされ、空き容器を返却するとバウチャーで戻ってきます。

回収機はバス停や大型スーパーの近くにある
Lidl、Welbee’s、SPARなどの駐車場や街の中心部のバス停付近で見かけました。場所はBCRS公式サイトでも確認できます。

返金は現金ではなくバウチャー
回収後に発行されるバウチャーを、スーパーなどでの買い物時に利用できます。

ペットボトルや缶はつぶさない
バーコードを読み取るため、ふたを閉めた状態でそのまま持っていきましょう。

満杯で利用できないこともある
私は何度も回収機が満杯で使えませんでした。大量に持ち込むより、買い物のついでに少量ずつ持っていく方が気楽です。

ミネラルウォーターを買い続ける留学生活では、空きボトルが毎日のようにたまります。日本のゴミ出しとは少し勝手が違いますが、BCRSを利用すればリサイクルにも参加できます。

マルタ留学やワーホリで長期滞在する方は、ぜひ一度利用してみてください。